応接セット選びのポイントは?レイアウトのコツとともに解説

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応接室は来社されたお客様へのおもてなしと自社のブランディングのために重要な空間です。そのため、応接室に必要な応接セットの選び方やレイアウトのコツを押さえておくことが必要です。応接セットの選び方にお困りの総務担当者の方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

応接室について押さえておくべきコト

応接セットや応接室のレイアウトについて考える際、まず初めに応接室の使用目的を理解しておくことが重要です。使用目的がわかっていれば、目的に沿った適切なアイテム選びやレイアウト決めが可能になるためです。応接室の使用目的は主に以下の2つです。

 

  1. お客様をおもてなしすること
  2. 会議室として兼用すること

 

使用目的その1:おもてなし

応接室の使用目的の一つ目は「お客様をおもてなしすること」です。おもてなしとは、来客ひとりひとりに合わせた気遣いを指します。お客様の期待を超える配慮や、適切な接遇により、お客様と貴社の今後の関係性にポジティブな影響を与えます。

 

未来に向けた良い関係を築くためにも、お客様の期待を超える、おもてなしにふさわしい上質さを感じるアイテム選びやレイアウトを心がけましょう。

 

使用目的その2:会議室との兼用

応接室の使用目的の2つ目は、会議室として兼用することです。オフィスのスペースが限られている場合、応接室を応接専用の部屋だけではなく、会議室としても使用することで限られた空間でも有効活用できます。

 

応接室としての役割に重きをおくのか、会議室としての役割に重きをおくのかによって、応接セットの選び方やレイアウト内容が変わってきます。具体的な部屋の利用シーンや運用方法を想定しましょう。

 

応接室にふさわしいレイアウトのコツは?

応接室にふさわしいレイアウトのコツについて、次の4つを紹介します。レイアウトを毎日の業務とするプロでない限り、利便性が高く、上質なレイアウトを立案することは困難です。しかし、この記事を読み、コツさえおさえれば、理想の応接空間を実現できます。ぜひ総務実務の参考にしてみてください。

 

  1. 応接室の位置について
  2. ビジネスマナーをおさえておく
  3. 応接室のコンセプトを決める
  4. 部屋のカラーリングで自社をアピール

 

レイアウトのコツその1:応接室の位置について

オフィスの入口に近い部屋を応接室として利用することが一般的です。これはお客様の移動の負担を軽減するためです。また、お客様が社内を移動することで、次のデメリットが生まれます。

 

  1. 機密情報の漏洩リスク
  2. 乱雑になりがちな執務スペースがお客様の目に入ること

 

お客様の負担軽減と自社の印象アップのためにも、応接室の場所決めには配慮が必要です。

 

レイアウトのコツその2:ビジネスマナーをおさえておく

ビジネスマナーは、お客様と気持ちよく関係を続けていくために必要なルールです。おもてなしの空間である応接室では「席次」に注意しましょう。

 

一般的に、お客様を「上座」へご案内し、おもてなしする側は「下座」へ座ります。上座は出入り口から一番離れた奥側、下座は部屋の出入り口に近い場所です。昔、部屋の奥側に神棚や床の間を設けたことが由来とされています。

 

応接室を専用部屋の部屋として活用する場合は、上座・下座の区別を作りやすいです。一方で、会議室と兼用する場合には上座・下座の区別がつきにくくなるため、上座側にスペースのゆとりを持たせておくことで席次の問題を解決できます。

 

お客様が立ったり座ったりする動作に不便さを感じさせない『空間のゆとり』がビジネスマナーに則ったレイアウトのコツです。お客様に誠実な印象を持っていただくためにも、ビジネスマナーをしっかりとおさえた部屋のレイアウトが重要です。

 

なお、余談ですが、一般的な応接セットは、ローテーブルが1台、2~3人掛けのソファが1脚、一人掛けのソファが2脚です。上座へは、2~3人掛けのソファを配置し、下座へは1人掛けのソファを配置することが多いです。

 

レイアウトのコツその3:応接室のコンセプトを決める

部屋のレイアウトを考える際には、レイアウトに関するコンセプト決めから始めましょう。コンセプトがしっかりと決まっていれば、レイアウト決めをスムーズに進めることができます。

 

応接室のコンセプトを決める場合は「来客されるお客様へどのような印象を与えたいか」を中心に考えます。

 

応接室専用とする場合は、上質でシックな印象の部屋がおすすめです。一方で、会議室とする場合は、打ち合わせが弾むような明るい部屋作りを目指しましょう。もし、会社として目指しているブランドイメージがある場合は、そのブランドに合う具体的な印象を考えると、コンセプトを決めやすくなります。

 

レイアウトのコツその4:部屋のカラーリングで自社をアピール

会社によってコーポレートカラーを設定している場合、応接室にコーポレートカラーを取り入れることをおすすめします。コーポレートカラーは自社の個性を演出するために用いられるため、来訪されたお客様へ自社について深く知ってもらうチャンスです。

 

注意点からお伝えすると、コーポレートカラーを元気なビタミンカラーや個性的な色味に設定している場合、壁や床などの広範囲に使用するのは控えましょう。イスの座面や小物類にアクセントカラーとして取り入れると、応接室の色味がうるさくなることを防げます。

 

また、コーポレートカラーを落ち着いた色味に設定している場合(モノトーンカラーやアースカラーなど)は、壁や床など面積の広い場所に採用することがポイントです。応接室が落ち着いた空間になります。ご紹介した内容を以下にまとめましたので、参考にしてください。

 

<応接室のレイアウトのコツ>

コツ 内容
最低限のビジネスマナーをおさえる ・お客様は「上座」に座り、もてなす側は「下座」に座る
・上座は出入り口から遠い位置
・上座に配置する応接セットは、2~3人掛け用ソファが1脚
・下座に配置する応接セットは、一人掛け用のソファが2脚
部屋全体のカラーリングを意識する ・自社アピールのためコーポレートカラーを応接室に取り込む
・壁の模様やインテリア、小物を意識する

 

応接室に合う応接セット選びのポイントとは?

応接室セット

応接室の本来の目的である「お客様をもてなす空間」を実現するため、応接セットを選ぶ際のポイントを4つにまとめました。

 

  1. 応接セットのソファは素材で選ぶ
  2. ソファのアームにも気を配る
  3. 応接室のサイズ感に合わせて
  4. 使用用途に合わせたアイテム選び

 

ポイントその1:応接セットのソファは素材で選ぶ

応接セットの基本アイテムであるソファにはレザー素材が良く使われています。レザー素材は落ち着いた色味のアイテムが多く、レザー特有の光沢感は応接室に高級感を生み出します。また、革自体が柔らかい素材であるため、長時間座っていても疲れにくい特徴があります。

 

本革であれば、イニシャルコストと定期的なお手入れが必要にはなるものの、耐久性が高く長期間愛用できます。また、見た目が似通った合成皮革であれば、本革と比べてお手入れがしやすくお手ごろな価格帯であるため、導入のハードルが低いことがメリットです。

 

レザー素材以外であれば、ファブリック素材がベターです。応接室の印象が少しカジュアルになるものの、レザー素材と比べて座面の通気性が高く長時間座っていても不快さを感じにくいです。明るい雰囲気でお客様をもてなしたい場合に使いやすい素材です。

 

ポイントその2:ソファのアームにも気を配る

座面の他にソファのアーム部分にも気を配ることが必要です。普段の家具選びでアーム部分を意識することは少ないですが、アーム部分の素材が変わるだけで応接室の印象はガラッと変わります。

 

座面の素材と同じ素材のアームである場合、ソファのデザインに一体感が生まれシンプルな印象になります。アーム部分にクッション材が入っていれば、緊急でソファに寝かせる必要がある際の枕代わりになります。

 

また、木製タイプのアームの場合、座面の素材や色味が異なってくるため、応接セットにアクセントが生まれます。ローテーブルの素材や色味と合わせることで、アイテムごとの統一感が生まれるため、洗練された応接室にされたい場合はおすすめです。

 

ポイントその3:応接室のサイズ感に合わせて

応接セットを用意する前には、必ず応接間のサイズを確認しましょう。搬入経路の通路幅や入口ドアの間口はもちろんのこと、部屋全体の広さに注意を払うことが重要です。

 

応接室専用として利用する場合に必要な通路幅

  • ソファとローテーブルの間:350~500mm
  • ソファの後ろの間:500~600mm

 

会議室と兼用する場合に必要な通路幅

  • 壁と席の間:800~900mm

 

部屋の広さに対して、サイズの大きい応接セットを用意してしまうと、応接セットが部屋全体に与える圧迫感が強くなり、落ち着いた空間づくりに適していません。通りにくい、狭すぎる、といった使いにくい応接室にしないためにも、事前の下調べに力を注ぎましょう。

 

ポイントその4:使用用途に合わせたアイテム選びを

一般的な応接セットのアイテムは次の3つです。

 

  1. ローテーブル:1台
  2. 2~3人掛けのソファ:1脚
  3. 1人掛けソファ:1脚

 

上記のアイテムを基に、利用する人数と部屋の広さによってソファの数を増減してください。また、利用人数が増えるケースも想定して、簡易的なイスを常備しておくと、突発的な大人数にも対応できます。

 

会議室と兼用する場合に必要なアイテムは、ミーティングテーブル・デスクチェアです。また、リモート会議やブレーンストーミングを行う場合は、モニターやホワイトボードも必要です。使いやすい空間づくりのためには、必要なアイテムを柔軟に選ぶことがポイントです。

 

応接セットの選び方を表にまとめました。是非参考にしてください。

 

<応接セットの選び方>

ポイント 内容
ソファの座面 ・よく使われる素材は「レザー素材」「ファブリック素材」
・レザー素材:柔らかな肌触りと高級感が特徴。落ち着いた印象で疲れにくい
・ファブリック素材:カジュアル感が強いが、爽やかな印象。蒸れにくい
ソファのアーム部分 ・「座面と同じ素材」もしくは「木製」が一般的
・座面と同じ素材であれば、ソファ自体がシンプルに統一感がでる
・木製であればアクセントになる
・ローテーブルと合わせることでセット全体の統一感が生まれる
応接セットのサイズ感 ・部屋全体のサイズ感に合わせる
・テーブルとソファの間:350~500mm
・ソファ後ろの通路部分:500~600mm
使用用途に合わせたアイテム ・基本応接セットは2~3人用ソファ×1脚・1人用ソファ×2脚・ローテーブル
・会議室兼用ならミーティングテーブルとデスクチェアの組み合わせに変更
・リモート会議では、モニターやホワイトボードも必要

 

応接セット選びのポイントは?レイアウトのコツとともに解説【まとめ】

今回は、応接室のレイアウトのコツと応接セットについて紹介しました。応接室の本来の目的は「お客様をもてなすこと」です。そのため、部屋の場所やコンセプト、ビジネスマナーに則った『応接セットの配置』を守ることが必要です。また、会社の個性を演出するのであればカラーリングにこだわりましょう。選ぶ応接セットの素材、サイズ感で応接間の印象や使いやすさがはガラッと変わります。応接セットの選び方や応接室の作り方に悩んでいる総務担当者の方は、ぜひ業務に役立ててください。