疲れない椅子のおすすめ5選とオフィスチェア選びのポイント

オフィス家具・店舗用品

疲れない椅子を使いたいと思う人は多いと思います。オフィスチェアは、会社はもちろん、テレワークや在宅勤務、勉強やゲーム用として、自宅でも使われています。疲れないオフィスチェアには、どんな特徴があるのでしょうか。選ぶ際のポイントと機能性、おすすめのチェア5選についても解説します。

 

疲れないオフィスチェアを選ぶ際のポイント3つ

疲れないオフィスチェアを選ぶ際のポイント3つ

疲れないチェアを選ぶには、どのような部分を見て決めれば良いのか、ポイント3つを解説します。

 

背もたれの高さ

オフィスチェアの背もたれの種類は、次の3種類です。疲れないオフィスチェアを選ぶなら、ハイバック以上を選ぶようにしましょう。

 

ローバック

背もたれが肩甲骨あたりまでのチェアのことです。オフィスの一般用事務チェアとして普及しているタイプです。背もたれに寄りかかることが少ない、コミュニケーション重視の職種や勉強などに向いています。価格は、3種類のなかでもっともリーズナブルです。

 

ハイバック

背もたれが肩のあたりまであるチェアのことです。長時間のパソコン作業や、オフィスの役職者用として使われることが多いタイプです。広い背もたれが背中全体をサポートし、集中作業にも、リクライニングしたリラックスした姿勢にも適しています。また、体が大きな人でもゆったりと座れます。

 

エクストラハイバック

頭の高さまで背もたれがあるチェアのことです。頭をのせる部分はヘッドレスト、ヘッドサポートなどと呼ばれています。位置を変えられる場合が多く、体格に合わせて調整できます。首や頭への負担を分散でき、肩こりや首こり予防が期待できます。オフィスでは、長時間のパソコン作業やエグゼクティブ用として使われているタイプです。また、在宅勤務用やゲーミングチェアとしても人気があります。リクライニング機能を使って作業の合間に仮眠をとったり、読書をしたり、幅広い用途に使われています。

 

張地の素材

オフィスチェアの主な素材は下記の4種類です。疲れないチェアにおすすめの素材は、布地とメッシュです。

 

布地

糸の種類や色、織り方によって見た目や肌触りが変わるので、色合いや質感のバリエーションが豊富です。抗ウィルス性や防炎などの加工が施されたものや、再生糸で織られた布地もあります。オフィスの事務チェアなど、使用頻度が高い場合は、毛足が短く、しっかりと織り込まれている平織の生地が向いています。平織の布地は、摩擦に強く、丈夫なのが特徴です。また、異なる色や太さの糸を組み合わせて織られている布地は、立体感があっておしゃれです。店舗用チェアや、ミーティングルームなど、高級感や温かみを演出したい場所に向いています。

 

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メッシュ

通気性がよく、包み込まれるような感覚になる人気の素材です。フィット感があり、体とチェアが接する面が大きくなることで、体圧も分散されます。色のバリエーションも豊富で、スタイリッシュな見た目も魅力です。しかし、コストは布地より高くなる場合が多いでしょう。また、引っかけると穴が開いてしまったり、長く使うとメッシュがたわんできたり、耐久性は布地より劣ります。また、体格によっては、背もたれのフレームが当たって痛いという場合もあるので、実際に座ってから選ぶのが良いでしょう。

 

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ビニールレザー

メンテナンス性に優れていて、コストも比較的安いのが魅力です。耐アルコール、耐次亜塩素酸、抗菌、防汚などの加工を施してあるものも多く、汚れが落ちやすく、メンテナンスが容易です。衛生面を重視する、飲食店や医療機関などの椅子にも適しています。しかし、ビニールレザーは経年劣化し、表面がポロポロと剥がれてくることがあり、定期的な交換や張替えが必要になります。

 

レザー(皮革)

手触りやにおいが良く、使うほどに味が出てくる素材です。丈夫で高級感があり、オフィスのエグゼクティブ用や、エントランス用の椅子に用いられます。しかし、耐水性が弱く、定期的なメンテナンスも必要です。コストも高いため、長く大切に使いたいという場合に向いています。

 

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キャスターの素材

オフィスチェアの脚に付いているキャスターは、主に次の3種類です。

 

  • ナイロンキャスター
  • ウレタンキャスター
  • ゴムキャスター

 

疲れないオフィスチェアを見つけるには、床材に合ったキャスターを選ぶことが大切です。床材との相性が悪いと、スムーズに動かなかったり、滑りすぎて危なかったりし、快適に使うことができません。キャスターの特徴と床材の相性を、下記一覧にまとめたので参考にしてください。

 

キャスターと床材の相性一覧
種類 ナイロンキャスター ウレタンキャスター ゴムキャスター
特徴 滑りが良く摩擦が少ない 適度な柔らかさとグリップ力 滑りにくく弾力性がある
適した場所 一般オフィス 自宅
(在宅勤務や勉強用)
学校、工場、作業場など
カーペット ×
Pタイル ×
(抵抗付きタイプ)
フローリング

 

疲れないオフィスチェアに必要な機能性

疲れないオフィスチェアに必要な機能性

パソコンやタブレットでの作業が多い昨今では、オフィスチェアは、集中して作業する姿勢とリラックスしながら作業する姿勢、両方に対応する必要があります。ここからは、疲れないオフィスチェアの様々な機能について解説します。

 

ロッキング機能

ロッキングとは、「揺らす」という意味です。チェアのロッキングとは、体の動きに合わせて、背もたれや座面が動く機能のことです。疲れないチェアは、ロッキング機能によって足が床から離れず、体に負担をかけずに姿勢を変えられます。比較的安価な製品は、背もたれのみがロッキングします。価格が上がると、背もたれと座面が連動してロッキングしたり、角度や強弱が調整できたりといった機能が加わります。ロッキングと似た機能では「リクライニング機能」があります。リクライニングは「もたれる、寄りかかる」という意味で、背もたれの角度が好きな位置で固定できる機能です。

 

ランバーサポート機能

ランバーサポートは、腰部をサポートし、背骨を自然なS字に近づける役割を果たします。ランバー(lumbar)は「腰」という意味で、長時間座っても疲れないためのサポート機能です。人は、正しい姿勢の時は背骨がナチュラルなS字形状をしています。しかし、パソコンの画面などに集中していると、どんどん頭が前方に出て、猫背になりがちです。猫背のまま作業を続けると、肩や背中、腰などに負担がかかり、肩こりや腰痛の原因になってしまいます。

 

チェアに深く座り、ランバーサポート機能によって骨盤を起こすことで、座っている時も背骨をS字形に保てます。しかし、高機能オフィスチェアのなかには、ランバーサポートがなくても、背骨のS字形状をサポートできるよう設計されている製品もあります。腰のサポート機能が備わっていれば、疲れにくいオフィスチェアだと言えます。

 

体へのフィット機能

背もたれや座面のフィット感は、長時間座って作業する際の快適性を左右します。たとえば、背もたれや座面の芯材には、メーカーそれぞれが独自のスリットを入れるなどし、体が大きい人にも小さい人にも、自然となじむような工夫をしています。体にフィットすることで体圧が分散され、血流がスムーズになって疲れにくくなります。また、オフィスチェアの座面クッションには、主にウレタンを使っています。このウレタンも、座面の前方と後方で硬さを変えていたり、低反発で適度な硬さのあるものを使っていたり、製品によって様々な工夫がされています。

 

座面の機能

座面の機能には、「高さ調節機能」や、「奥行き調節機能」があります。また、背もたれと座面を一緒に前に倒せる「前傾チルト機能」が付いている椅子もあります。手書きで書類を書いたり、絵やイラストを描いたりといった仕事や、勉強をするときなど、前傾姿勢になることが多い人に適した機能です。一方、後傾姿勢が多い人には、背もたれと座面が連動してロッキングできる機能が付いたチェアがおすすめです。くるぶしを支点にしてチェア全体が後傾できると、体への負担が少なく、リラックスした姿勢をとることができます。

 

肘かけ(アームレスト)の機能

両腕の重さは体重の8~10%くらいと言われています。その重みを支えてくれるのが肘かけです。マウスを操作する時などは、肘かけに腕をのせて作業すると、肩への負担が軽減し、肩こり予防になります。肘かけは、好みの高さや位置に動かせる、アジャスタブルなものがおすすめです。また、肘を載せる肘受け(アームパッド)の素材も、発泡ウレタンを使っているものなど、のせ心地の良いものを選ぶと良いでしょう。

 

疲れないオフィスチェア、おすすめ5選

疲れないオフィスチェア、おすすめ5選

最後に、疲れないオフィスチェアとはどんな椅子か、おすすめ5選を解説します。

 

体格に合ったチェア

海外製のかっこいいチェアに憧れる人も多いと思います。しかし、小柄な人は、座面を下げても床に足がギリギリ着くかつかないか、という状況になる場合もあります。座るときの疲れない姿勢は、足裏全体が床に着いている状態です。理想的な座面の高さは、身長×1/4と言われています。床に足が着いていないと、疲れやすいだけでなく、太ももの裏が圧迫されて血流が悪くなり、冷えやむくみの原因にもなります。オフィスの椅子が合っていない場合は、足元にフットレストを置くのがおすすめです。一方、体が大きな人は、できるだけ大きな座面のチェアを選ぶようにしましょう。

 

業務や作業の特性に合ったチェア

業務や作業に合ったオフィスチェアを選ぶと、疲れにくくなります。たとえば、カウンター業務や受付など、立ったり座ったりが多い人には、動作性が重要です。肘かけはない方が動きやすくなります。前傾姿勢で使うことが多いため、前かがみの姿勢もサポートしてくれる機能があると、上半身が安定し、腰の負担が軽減できます。また、リクライニング角度が小さく、重くない省スペース空間向けのオフィスチェアもおすすめです。

 

好みに合わせて細かい調整ができるチェア

長時間パソコン作業をする人に向いているオフィスチェアです。姿勢を変え、リラックスした態勢でパソコンやタブレットを操作することもあります。好きな位置や角度で固定できるロッキング機能や、ランバーサポート機能が充実しているチェアが良いでしょう。また、肘かけの可動範囲もできるだけ広いものがおすすめです。集中時には肘かけを机の近くに動かし、一方、寄りかかってタブレットやスマートフォンを操作するときなどは、後方に移動させます。肘かけで常に腕を支えるようにすると、疲れにくくなります。

 

自然と体にフィットするチェア

周りとコミュニケーションを取りながら、多種多様な業務をこなす人に向いています。ロッキングの強弱が自動で調整できるオートロッキング機能がついているオフィスチェアや、座ると自然に体にフィットする、メッシュ素材などがおすすめです。布地の場合も、座面の芯材にスリットが施されているものは、包み込むようなフィット感があります。また、立ったり座ったりが多い場合、肘かけが付いていない方が動きやすい場合もあります。

 

人間工学(にんげんこうがく)に基づいたチェア

比較的高額なオフィスチェアの説明では、「人間工学」という言葉が使われていることがあります。人間工学とは、人間ができる限り自然な動きや状態で使えるように、物を設計したりデザインに活かしたりするための学問です。ヒューマンファクターやエルゴノミクスと呼ばれることもあります。人間工学に基づいて設計されているオフィスチェアは、人がチェアに合わせるのではなく、チェアが人の動きに合わせて自然とフィットしてくれます。ランバーサポート機能も、調節不要で、常に背骨を自然なS字ラインに保ってくれます。

 

疲れない椅子のおすすめ5選とオフィスチェア選びのポイント【まとめ】

今回は、疲れないオフィスチェアを選ぶ際のポイントや機能をご紹介し、おすすめ5選も解説しました。オフィスチェアは、オフィスや在宅勤務、勉強やゲーム用としても使われています。使う人の体格や好みは様々なので、フレキシブルな操作性と安定性が求められます。長時間座りっぱなしで作業する人には、背もたれや肘かけが、好きな角度に細かく調整できるチェアがおすすめです。また、周囲とのコミュニケーションを重視する場合は、寄りかかると自然にロッキングしてくれるなど、調整不要なタイプがおすすめ。疲れないオフィスチェアを見つけるには、体格や業務に合ったものを選ぶことが大切です。